入湯税とは?なぜ、いくら支払うのかなどの疑問を解消!


入湯税はいくら?

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入湯税の税額は、総務省が原則として「1人1日につき150円」と定めています。

入湯税が最初に制定されたのは昭和25年(1950年)で、当時は10円でした。それから、段階的に引き上げられ、現在の150円に至ります。

ただ、入湯税は、条例によって変えられるので、各自治体が決定することも可能です。

90%以上の市町村が150円と定めていますが、地域によっては税金が異なる場所があります。

例えば別府市は、温泉宿泊料金と飲食料金の合計、短期・長期滞在などの期間によって税率が変わり、短期滞在者(日帰り~6泊7日まで)で1泊食事付きで50,001円以上の利用をする場合、1人1日あたり500円となります。この額は全国最高の入湯税です。

先に説明したように、日帰り温泉施設でも入湯税は支払いますが、温泉宿泊施設の入湯税よりも少し低めに設定している地域が多くあります。

参考:入湯税|別府市

入湯税は免除されることもある?

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入湯税は、温泉の利用客が支払うと説明しましたが、一部非課税の人もいます。

それは、年齢が12歳未満の人、病気の療養を目的として継続的に入湯する場合が該当します。

また、修学旅行などの学校行事(大学を除く)での温泉利用時も、非課税になる地域が多いようです。その場合、引率者や旅行の添乗員なども対象になるかどうかは、自治体によります。

さらに、「共同浴場」や「一般公衆浴場」なども非課税の対象です。

この時の「共同浴場」は、社宅や社員寮の中にある日常生活で利用する浴場のことで、「一般公衆浴場」は、町の銭湯などのことです。

その他にも、非課税の細かい条件などが各自治体ごとに決められています。

入湯税には消費税がかからない?

利用料や宿泊料と一緒に支払うことの多い入湯税ですが、消費税は課税されないのでしょうか?

その答えは、「消費税には課税されない」です。

出張などの仕事で、温泉施設や温泉宿泊施設などを利用した場合、領収書にこの「入湯税」が表示されている場合には、この税額分を課税仕入れから外して申請する必要があります。

地域ごとに異なる入湯税のルールを理解して、気持ちよく温泉を楽しもう!

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入湯税について少し理解が深まりましたでしょうか?

納付の流れや使用目的の基本的な考え方は同じなものの、その税率・額は、ご説明したように地域によって異なります。

温泉施設や温泉宿泊施設を利用する際は、事前にその地の入湯税のルールを理解しておき、気持ちよく温泉を楽しみましょう。

参考:パブリネット|温泉などで徴収される入湯税
参考:新経営サービス清水税理士法人|入湯税に消費税はかからない?