塩化物泉とは?効用とおすすめの温泉地を4つご紹介!
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はなこ
キャンプや山登りが趣味です。山登りの後に温泉でほっこりしたり美味しいものを食べたりするのも大好きです。最近は、サウナにもはまっていて、週末になったら色々なサウナ探検に出かけています。旅が楽しくなるような情報がお伝えできると嬉しいです!
日本で1.2位を争う代表的な泉質、塩化物泉。どんな効用があるのかおすすめの温泉地とともにご紹介します。泉質を正しく理解して、自分にあった温泉を探してみてはいかがでしょうか。
目次
塩化物泉とは?
出典:PIXTA
塩化物泉とは
塩化物泉とは、俗にいう「熱の湯」。陰イオンの主成分が塩化物イオンの温泉のことです。
環境省が発表している「温泉療法のイ・ロ・ハ」によると、塩化物泉では下記の悩みが軽減できるとされています。
<浴用>
・きりきず
・末梢循環障害
・冷え性
・うつ状態
・皮膚乾燥症
<飲用>
・萎縮性胃炎
・便秘
塩化物泉は、温泉に浸かることにより塩分が毛穴をふさいで汗の蒸発を防ぐため、保温力が高く湯冷めしにくいことから「熱の湯」と言われています。そのため浴用では、神経痛、冷え症、関節性リウマチなどの症状を軽減すると言われています。
また、飲用すると胃腸の運動と消化液分泌が活発になり、胃腸病、さらには慢性便秘の改善につながります。ただし、ナトリウムが多く含まれているので食塩制限のある疾患、高血圧、心臓病、腎臓病、浮腫(ふしゅ)のある方は注意が必要です。
参考:温泉療養のイ・ロ・ハ
参考:温泉ソムリエの癒しガイド|「塩化物泉の特徴」
塩化物泉のにおい、色や味は?
<におい>
意識して嗅いでみないと気付かない程度の弱い刺激ではありますが、臭いガスのにおいがあります。
<色>
含まれる成分によって色がつく場合がありますが、基本的には無色透明です。
<味>
塩化物泉の塩分濃度は海水よりも少し低いがほぼ同等のため、海水と同じく塩辛い味がします。加水状況などにより、塩分濃度が濃い場合やマグネシウムが多い場合、稀に苦味を伴うこともあります。
<肌への刺激>
特に肌への刺激が強いとは言われていませんが、もし肌がピリピリと感じたらすぐに浴槽を出てシャワーで洗い流してください。
参考:ゆ〜ゆ|この泉質はどんなもの?温泉の匂い
参考:温泉ソムリエの癒しガイド|「塩化物泉の特徴」
塩化物泉の代表的な効用
出典:PIXTA
きりきずの痛みを和らげる
血液の循環を促進させ殺菌力が強く、痛みをやわらげる鎮静作用があると言われています。
末梢循環障害・冷え性の改善
肌に薄い膜が貼られて水分の蒸発を防ぐため、保温され血液循環が良い状態が長く続きます。また、湯冷めしにくく末梢循環障害や冷え性の改善によいとされています。
皮膚乾燥症の改善
入浴による乾燥を防ぎ、しっとりとした肌になると言われています。
アトピー性皮膚炎の改善
アトピーは身体の免疫反応が過剰に反応する病気で、交感神経と副交感神経からなる自律神経と密接な関係にある疾患です。塩化物泉は、保温作用により自律神経が整う効用に加え、塩分がアトピーの雑菌を消毒してくれます。
萎縮性胃炎・便秘の改善
飲用すると胃液の分泌が促され、胃炎や便秘が軽減されます。
参考:温泉ソムリエの癒しガイド|「塩化物泉の特徴」
参考:温泉部|塩化物泉とは?
塩化物泉に浸かる・飲むときの注意点
出典:PIXTA
塩化物泉には、特別な禁忌症はありません。妊婦や赤ちゃんも入浴が可能です。ただし、下記のような点についてはご注意ください。
1. 長時間湯船に浸かることや高温浴は避ける
塩化物泉は温まりやすいため、長時間の入浴や高温の温泉に浸かることは、避けた方が安心です。また、特にアレルギー体質で皮膚の弱い方、虚弱体質で皮膚の抵抗力の衰えている方は、湯ただれを起こす可能性が高いので長時間の入浴は控えた方が良いでしょう。
2. 高血圧、心臓病などの疾患のある場合は、飲用を避ける
ナトリウムが体内に水分の貯留に影響をきたす可能性があります。食塩制限のある疾患や高血圧、心臓病、腎臓病、浮腫のある方は入浴のみに止めることをおすすめします。
3. 「強食塩泉」の飲用は害になるので避ける
塩化物泉の中でも強食塩泉は大量の塩分(弱食塩泉の3倍15g以上)を含むため、源泉をそのまま飲むと危険です。ただし、薄めて飲む場合は問題ありません。