有馬温泉は日本最古級か - 名湯の歴史を学ぶ旅にでかけよう


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更新日:2020年10月07日

兵庫県にある歴史の古いことで有名な「有馬温泉」は、昔ながらの温泉街と神戸市内からのアクセスの良さから、大変人気の温泉地となっています。今回はそんな「有馬温泉の歴史」について見ていきましょう。また、歴史にまつわる場所も併せて紹介していきますので、ぜひ有馬温泉を訪れる際は歴史スポット巡りにも出かけてみてください。

守護神に護られている日本三大名湯のひとつ有馬温泉

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草津温泉・下呂温泉と並ぶ日本三大名湯のひとつである有馬温泉は、守護神として祭られている湯泉神社があるなど、日本古来から人々に親しまれてきた温泉地です。あちらこちらから泉源が湧き上がり、温泉の入り比べもできます。

有馬温泉は7つの泉質から成る温泉地

有馬温泉は7つの泉質から成る温泉地です。もともと温泉の泉質は全部で9種類ありますが、その内硫黄泉と酸性泉を除いた7種類の泉質が含まれる、世界的にも珍しい温泉と言われています。また有馬温泉は、環境省によって療養泉として指定されている温泉地です。

江戸時代にタイムスリップした街並み

有馬温泉の街並みは、江戸時代にタイムスリップしたかのような古き良き日本の風景が広がっています。そのため、近年は外国人観光客にも人気を集めています。浴衣で街を散策しながら、歴史スポットを巡るのもおすすめです。

有馬温泉の歴史は600万年以上!源泉が生まれた謎を紐解こう

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有馬温泉の源泉が生まれたのは、なんと600万年以上前と言われています。源泉が生まれたきっかけと歴史的な背景をご紹介していきます。

有馬温泉の周辺には火山がない!なぜ源泉が生まれた?

源泉は地中に溜まった水分が火山のマグマの熱によって温められ、それが湧き出たことにより生まれます。しかし有馬温泉の周辺には、火山がないことからどのようにして源泉が生まれたのか、長い間解明されていませんでした。

◇謎は地下の海洋プレートにあり!

火山がない有馬温泉は、地下にあるフィリピン海の海洋プレートが源泉のカギを握っています。有馬温泉で湧出している水は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む際に取り込まれた海水と言われており、マントルの上部から吹き上がることで源泉が生まれたとされています。

また、この湧きだしている海水は600万年以上前のものと言われています。つまり、有馬温泉に行けば600万年以上前の温泉水に浸かることができるのです。

有馬温泉は日本書紀にも記載あり!豊臣秀吉も愛した温泉地

有馬温泉の始まりは600万年以上前というのも驚きですが、日本書紀への記載がある日本最古の温泉地としても有名です。また有馬温泉の至る所には、豊臣秀吉に由来したスポットが数多くあります。その理由について解説しましょう。

◇なぜ豊臣秀吉は有馬温泉へ思い入れがあるのか?

有馬温泉は、歴史的にも名高い豊臣秀吉が愛した温泉地としても知られています。秀吉が有馬温泉へ強い思い入れがあった理由には、度重なる戦の最中に疲労を癒したことがきっかけと言われています。

また、その頃の有馬温泉は大きな災害に見舞われることがありましたが、その際にも復旧を行なったのが秀吉と言われています。そして秀吉が手を加えたことにより、泉源はその後350年もの間、一切の改修工事が不要だったそうです。

戦の疲れを癒しに訪れた秀吉の想いが込められている温泉と言えます。

有馬温泉に来たら欠かせない!「金の湯」「銀の湯」って何?

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日本最古の温泉ともいわれる有馬温泉ですが、その有馬温泉のルーツである元湯が「金の湯」「銀の湯」の2つの温泉です。これらの温泉はどのような温泉なのかをご紹介していきます。

有馬温泉のルーツである元湯「金の湯」

金の湯(金泉)は、有馬の元湯として、古くから地元で愛されてきた外湯です。塩分と鉄分を含んだ茶褐色系の色をしており、浴槽にはあつ湯とぬる湯という2つの湯が用意されています。金泉は、冷え性・腰痛・関節痛などに効果があり、また保湿・保温効果も高い温泉です。

<施設情報>
住所:兵庫県神戸市北区有馬町833
電話番号:078-904-0680
営業時間:8:00~22:00(最終入館~21:30)

神社仏閣めぐりもできる外湯「銀の湯」

銀の湯(銀泉)は、神社仏閣が集まっている寺町にある外湯です。金泉と違って無色透明な銀泉は、炭酸泉とラジウム泉の混合湯となっています。機能性動脈循環障害や機能性心疾患などに効果的、気泡が噴き出して身体を刺激するバイブラバスも人気です。

<施設情報>
住所:兵庫県神戸市北区有馬町1039 -1
電話番号:078-904-0256
営業時間:9:00~21:00(最終入館~20:30)